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神饌(しんせん)とは?

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神饌(しんせん)とはなんでしょう?


  
詳細を解説します。
  
 

神饌(しんせん)とは?

祭祀で神様に供える飲食物

  • 神饌(しんせん)
  • 御饌(みけ)
  • 御贄(みにえ)

といいます。
食べ物が得られたことを神様に感謝し、

これからもたくさんの食べ物が
得られるよう神様に祈願する事を
目的として神饌を供えます。
  

もっと詳しく見てみましょう。
  

祭りの中心としての神饌

人々は、皆それぞれの共同体で
祭りの場を設けて、
そこに神様の降臨(こうりん)を願いました。
  
神様と人々が一体となって饗宴(きょうえん)をし、
この宴を通じて
神様と人々との間が親密
になるのです。
  

神様は人々を守り、
人々は神様を敬い、祈願します。
  
この一体感を確認し、
強めることが祭りの本質です。
  
ですから、
  
本来は神饌が祭りの本質であり、
神饌を献上し、
その後の直会(なおらい)で
神人共食が最も重要なのです。
  

神饌には神が宿り
これを頂けば
生命力を強める不思議な力を
身体に加えられるとする信仰があります。
  
ですから、
それぞれの地域に応じた食材が選ばれ、
種類が極めて多い神饌を生み
だしました。
  

神饌の歴史では、
少なくとも
3回の大きな変動があったと言われています。
  

神饌品目の定め

1つ目は、平安時代初期の 「延喜式」 に
神饌品目が定められた時です。
  
それまでの古代人の食事から、
定型化され、象徴となり、
祭礼に荘厳さを加え
ました。
  

神饌の基本は、

3種と言われています。
  

水は、生命の源泉
見なされています。
  
水が持つ浄化力
洪水などの恐怖、
農耕生活に果す役割など
日常生活に大きく関わっています。
  

日本人は、
塩に不浄を払う力があると信じています。
  
米は、日本の農耕文化の象徴であり、
食生活の根源
をなしています。
  

米の加工品である
畑作農耕文化の里芋
里芋と同じ類に属す大根
牛蒡、ニンジン、カブなどの畑作物が
神饌に加えられています。
  
狩猟民族文化の象徴である鳥獣
魚介類がたくさん加えられたのも最もです。
  

日本では、太陽は同等と見なされて、
火は天上では太陽で、
これが地上に取り込まれたと考えていました。
  
火は恐ろしい物ですが、
生活に必須であり、
神聖な物
なのです。
  
だから、神饌は、
聖なる火で調理された熟饌(じゅくせん)で
なければなりませんでした。
  

ここで、生餞(せいせん)とは
食べ物を調理しないで供えるもの、

熟餞(じゅくせん)とは
食事と同様に調理して供えるものを言います。
  
たとえば、生餞は稲穂洗米など、
熟餞には御飯などです。
  

信仰形態の融合

2つ目は、平安時代未期神仏習合が強化され、
春日大社興福寺のように、
神社と寺院が一体となり、
信仰形態融合した時
です。
  
神饌も仏供の影響を受け、
メニューが変化
しました。
  

まず、仏教により
殺生を禁じる戒律が強くなり、

獣肉食が減少し、
魚介類に代わりました。
  
また、遣隋唐使等により
大陸の食物文化の影響を受け、
クキ、ヒシオなどの調味料の製法が伝えられ、
メニューが豊富になったのです。
  

仏教の供饌(ぐせん)には、
仏供、僧供、霊供があります。
  

仏供は、精進供生ものと決められています。
  
俗に仏餉(聖)と称し、
飲食は衣服などと共に四事供養の一つであると
考えられました。
  
そして、
酒、肉、五辛などの不浄を取り去り、
金銀の仏器に盛り、
仏や菩薩などに献供することを言います。
  
メニューは、各種野菜昆布寒天などの海藻類
凍豆腐、春雨、湯葉、椎茸、干瓢、麸などの干物
仏餉と呼ぶなど。
  

このほか野菜の代りの
果物華足という菓子が添えられます。
  

仏教の戒律で
調整された食物は、
神饌に影響を及ぼし
ました。
  

僧供は、仏供のおさがりを
僧のために調理したもの
です。
  
仏供は供えることに意味がありますが、
僧供は食べることが目的です。
  
霊供は、精霊に供えるものを言います。
  

神饌の画一化および定型化

3つ目は、明治政府神仏分離政策
神道国家管理により、
神饌の画一化、
定型化が行われた時です。

熟饌が姿を消し、生饌(せいせん)が中心になりました。

  

このように神饌には、
食文化の歴史が見られます。
神社の神饌メニューを見て、
どの時代に出来たのかを考察してみると、
食事が楽しくなりますよ。
  

参考 水島裕(金城学院大学調理学研究室)
『食生活史と宗教(その十)神饌』金城大学論文集、1987、27、77-93

 

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