白山信仰(はくさんしんこう)とはなんでしょう?




詳細を解説します。



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白山信仰(はくさんしんこう)とは?

中部・北陸地方をはじめ、
全国に白山神社がありますが、
白山神社とは、そもそも一体、何なのでしょうか。
その成り立ちから白山神社の御利益を見てみましょう。


白山信仰と白山開山

白山信仰とは、
白山山頂に神々が住んでいて、
その神々を拝むこと
です。


修験道者の泰澄(たいちょう)も、
神々が住む白山を信仰していました。

泰澄は、白山には登らないで、
ただ拝むだけでしたが、
717年、ついに白山に登ります。


泰澄が、白山の御前峰(ごぜんがみね)に登った時、
みどりが池から九頭龍王(くずりゅうおう)が現れ、
自らをイザナミの化身、
白山明神、白山妙理大菩薩と名乗りました。



泰澄に顕われた神様は、

  • 白山妙理権現(はくさんみょうりごんげん)(菊理媛神)、
  • 大行事権現
  • 大汝権現(大己貴命)

3柱で、
これらを白山三所権現と言います。


泰澄が白山を登った時、
白山の神々が現れたので、
泰澄が白山を開山したと言う事です。



泰澄が白山を開山する前から、
たくさんの神様が白山山頂に居ると信じられていました。

どんな神様でしょうか。詳しく見てみましょう。


水の神

白山は、

  • 手取川
  • 九頭竜川
  • 長良川
  • 庄川

4つ河川の水源となっています。

河の水源には、
水の神様が住んでいる
と信じられてきました。

水は農耕に必要なので、
水の神様は田の神様と同じと考えられていたんです。


九頭竜王は、
その名の通り9つの頭を持った竜であり、
9つの頭は巨大であることを意味します。
そしては水の神。


白山三山の神

白山の

  • 御前峰
  • 大汝峰(おおなんじみね)、
  • 別山

白山三山と言います。


御前峰の白山妙理権現は、

社伝では

  • 菊理媛神(くくりひめのかみ)
  • 泉道守者(ちみちもりひと)

となっています。


日本書紀では、
黄泉の国イザナギイザナミの怒りをかい、
黄泉比良坂で口論になりました。

この時、菊理媛神泉道守者が現れ、
口論を止めたんですね。



菊理媛神は、
イザナギとイザナミを仲直りさせたので、
縁結びの神様としても崇められて
います。


また、菊理媛神の言葉を聞いた後、
イザナギは黄泉の穢れを祓うことを決めました。


ククルは、一緒にするという意味があり、
その語源は糸を染めること
糸を水に潜(くぐ)らせて染めるのです。


つまり、「くくる」と「クグル」は語源が同じということ。
そして、ククリ姫とは、
死穢れを祓う神様という意味
なんですね。


また、泉道守者
黄泉の国に行く坂を守り、
黄泉の穢れが現世にこないようにする神様



死穢れ黄泉の穢れ
白山が大きく結びついていますが、
これは山頂付近を死の国とみなす
山岳宗教特有の思想
です。


イザナミを死者の国の代表、
イザナギを生者の代表と考えた時、
両者を結び付ける神様が白山に居る事は、
白山山頂付近が死の国になっているということです。


大汝権現、大己貴命(おおなむちのみこと)は、
大きな地を持つ神様という意味で、
土地や国の神様の事



白山修験の始まり

大行事権現は、
白山を開山した泰澄のこと。

開山した泰澄は、神様として崇められています。

この泰澄により、白山は修験場として開山。


熊野修験羽黒修験はいつも提携していました。
白山修験は、この提携に立ち塞がっていたんです。


南北朝時代熊野修験山伏は、
南朝に味方し、南朝の滅亡に伴い衰退します。

白山修験は、これに目をつけ、
熊野修験を追い出し、
日本全国に白山神社を扶植していきました。


三馬場(さんばば)

白山山頂は神や仏が住む禅定であり、
白山の禅邸への道(登山道)は白山を取り巻く
越前、加賀、美濃の三国に別々に存在し、
それぞれを

  • 越前禅定道
  • 加賀禅定道
  • 美濃禅定道

と言いました。

越前馬場は
平泉寺白山神社(へいせんじはくさんじんじゃ)、
加賀馬場は白山比咩神社(しらやまひめじんじゃ)
から登る加賀馬場

美濃馬場は長滝白山神社(ながたきはくさんじんじゃ)を
起点としていたんです。


これを三馬場(さんばば)と言います。

馬場とは馬を留めておく場所であり、
馬場まで馬に乗ってきて、
馬場から山頂を目指し登り始めます。

山伏は、馬場を中心にして活動し、
それぞれの馬場を
中心とする3つの集団に分かれていました。


この3集団は、同じ神様を信じていたにもかかわらず、
お互いに仲が悪かった
のです。


越前馬場では
一向一揆により平泉寺が焼けてしまいました。

そして、残った加賀馬場や美濃馬場の山伏により、
再建されることはありませんでした。


山伏は苦行をしたことを誇り、
自分が世界で一番偉いと思い、
他者と妥協することがなく内部抗争で滅ぶのです。


3馬場が協力して白山信仰を広めれば、
全国的に白山詣など始められたのかもしれません。
白山詣なるものが行われていたのは石川県だけです。

ちょっと寂しいですね。




まとめると、白山には、
水の神が住むと信じられ、
水は農耕に必須なので農耕の神様になりました。


また、高い山には大地の神が住むと考えられ、
オオクニヌシが祀られています。


さらに、山頂には常世国があると信じられ、
常世国と現世の境目を守る
菊理媛神泉道守者も祀られています。

石川県では、死の国・白山に登らないと
一人前の男ではないとする通過儀礼もありました。

この両神は縁結びの神としても有名です。

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