神幸祭(しんこうさい)とは?なんでしょう?







神社の祭礼のひとつですが、
見物客に「見られる祭り」と
意識されるようになってからは、

様々な祭りとして各地で開催されているんです。

詳細を解説します。

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神幸祭とは?

神幸祭(しんこうさい)は、
神社の祭礼の一つで、
神霊の御幸(ぎょこう、みゆき)が
行われるものを言います。



※神幸祭=神幸式(しんこうしき)ともいうんですね。


御幸とは?

法皇や上皇・女院(にょいん)などの外出を敬う言葉

通常、神様が宿った神体・依り代
神輿(みこし)や鳳輦(ほうれん)に移し、

氏子地域内御旅所
元宮に渡御(とぎょ)させるんです。


神幸祭は、「御旅所とは」も参照してください。



全国には、様々な形式の神幸祭があります。
民俗学者の柳田国男は、
神幸祭の形式の変貌や多様性について考察しているんですね。

まずは、柳田の考察を見てみましょう。


祭りから祭礼への変貌

神様を祭場に迎えるため、
神輿などが用いられる以前は、
神馬(じんめ)が用いられていました。

神輿などが用いられるようになっても、
現在のような華やかな飾りは付いていないんです。


神様の怒りをなだめることを
目的とする祭りだけが
美しい支度をしていました。



例えば、

京都の祇園が最初に、
華やかな飾りをつけるようになったんです。


戦国時代以降は、
都市部で神輿などを
華やかに飾ることが流行。


このようになった理由は、
祭りに見物客が発生したからです。

祭りを行う氏子らが、
見物客に「見られる祭り」を
美しくしようと心がけ
ました。


本来、神様が依り代に移る事は
祭りの中の最も神秘的な部分であり、
信心のない者には見せないようにしていたんです。


伊豆七島日忌様(ひいみさま)という祭りでは、
船に乗って神様が現れます。


この船を信心がない者には見せたくないので、
神様が乗る船を見た者は死ぬという噂

流されていました。

しかし、

見られる祭りが流行すると、
出来るだけ多くの人に見てほしいと変わった
そうです。


参考:柳田国男著「日本の祭り」(祭りから祭禮へ四~五)


森田玲による神幸祭の形式分類

また、森田玲は、神幸祭の形式を

  • ミアレ型
  • ミソギ型
  • オイデ型

3つに分類しました。

著書『日本の祭と神賑
に記された3つの形式を紹介しましょう。

  • ミアレ型
  • 神様が天下る神奈備山(かむなびやま)などから
    里の神社に迎え入れる形式の神幸祭
    をいうんです。

    神様が天下る神奈備山などを
    ミアレ(御生)と称します。

    この単語は、民俗学でよく用いられるんですね。


    ミアレ型の京都の祭りには、
    賀茂祭(葵祭)があります。



    5月12日上賀茂神社
    下鴨神社では、神社の北方にある
    御阿礼所(みあれどころ)から、
    依代に神様を遷して本殿に迎える神事が行われます。


  • ミソギ型
  • 罪穢れ、疫神、悪霊などを洗い落とすため、
    水辺の禊場(みそぎば)に
    向かう神幸祭の事。


    海の神様に会いに行く祭り以外で、
    寒中水泳など水の中に入っていく祭りは、
    たいていミソギ型です。


  • オイデ型
  • 神様との交流を目的とする
    神幸祭のこと
    を言います。

    御出(オイデ)とは
    神様が現れることです。

    町内を神輿が回る祭りや
    曳山祭り(ひきやままつり)など
    産土神を祭る神幸祭はオイデ型
    です。



神幸祭の目的や方法を考察することで、
祭りをおこなう人々が、
どのように神様を捉えていたかがわかりますね。



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