二十二社(にじゅうにしゃ)とはなんでしょう?

端的に言えば、
神社の社格のひとつと言えるのですが、



そこに至るまでには、
歴史をさかのぼって
仏教伝来の頃から、
見ていかなければいけません。



詳細を解説します。



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首長霊信仰(しゅちょうれいしんこう)とは?

仏教伝来からお話が始まります。
仏教が伝来した直後、
日本で仏教を理解していたのは、
聖徳太子だけともいわれています。



当時の神道は、
人が亡くなると首長霊(しゅちょうれい)が率いる霊魂の塊に属し、
首長を頂点とする一族を守ると考えていました。



これを首長霊信仰(しゅちょうれいしんこう)と言います。



この首長霊信仰は、
大和朝廷が日本を統一する上で
重要な役割を果たしています




ここでは首長霊信仰の詳細を
述べている余裕はないので、
首長霊達のトップが
大和朝廷の首長霊となっていったと理解してください。


金色に輝く仏像を見た時、
この仏像のもとに首長霊の集団が集まり
一族を守ってくれる
と考えました。



そして首長霊に対する祭祀を
おこなう場所になりました。
が、仏教寺院では、
もっぱら中国(唐)の優れた文化を学ぶ場所でした。


神社の起源

このようにして、氏神を祀るため、
王家や豪族が「自家を守るための祭りの場」として
寺院が建てられていきました。



こうして中国風の壮大な寺院が
建てられていきましたが、
寺院は政治を動かす
神託を聞く場所にはなりませんでした。



仏教の学問は優れているが、
神道にとって代わるものと
思われていなかったのです。



あくまでも、
仏教は神道文化を補う物にすぎなかったのです。


寺院で神道的祭祀(しんとうてきさいし)が行われるようになりました。
天武天皇の頃、
朝廷は神道と仏教の役割を区別するため、
仏教寺院に引けを取らない神社を建て始めました。



神社は、仏教寺院と区別するため日本の伝統的工法で、
純和風の様式で建立されました。



これが神社の起源で、
これ以前は神社は存在しません。
朝廷の命令で建てられた神社は、
朝廷の神祇官の保護・統制のもとに置かれ
官社と呼ばれました。



ここから、神仏習合が始まるのですが、
神仏習合はまた別の機会にさせて頂きます。


二十二社(にじゅうにしゃ)とは?

古代の天皇は、
中国の皇帝のように
人民を直接支配していたわけではありませんでした。



地方の豪族が朝廷に味方する豪族の連合政権でした。



だから、朝廷は、
日本の神様はすべてが高い権威を持ち、
すべてが平等であり、
たとえ小さな村落の神社であっても、
そこの神様が怒ると大きな災いが起ると考えていました。


大化の改新以降、
国司(こくし)が各地に派遣されましたが、
国司が地方自治をおこなうのではなく、
地方の支配している豪族と朝廷との連絡係でした。



このような状態で中国(唐)の
優れた律令制度を取り入れても、
地方の豪族が反発するのは明らかでした。



そこで、朝廷は、首長霊信仰を利用し、
地方の豪族の首長霊達の上に
大和朝廷の首長霊であるアマテラスが君臨していると説いた
のです。



また、民衆も、朝廷は地方豪族を束ねて
しっかりと政治をおこなわなければならないと考えました。



このようにして、
天皇の命令は首長霊のアマテラスの命令であり、
アマテラスの命令ということは
各豪族の首長霊・氏神の命令であるという
論理展開で律令制度を導入することができました




が、小さな村落の小さな神社への信仰は、
相対的に薄くなってしまいました。


朝廷は、中央にある22社
地方にある一宮だけが権威ある神社と格付けしました。



これは22の有力な神社を集めて祭るもので、
国家の大事に際して
必ず二十二社への奉幣(捧げ物)をしました。




以下に二十二社を示します。


二十二社

上七社

    1. 伊勢神宮
    2. 石清水八幡宮
    3. 賀茂社
    4. 松尾大社
    5. 平野神社
    6. 伏見稲荷大社
    7. 春日大社

中七社

    1. 大原野神社
    2. 大神神社
    3. 岩上神宮
    4. 大和神社
    5. 廣瀬大社
    6. 龍田大社
    7. 住吉大社


下八社

    1. 日吉大社
    2. 梅宮大社
    3. 吉田神社
    4. 廣田神社
    5. 八坂神社
    6. 北野天満宮
    7. 丹生社
    8. 貴船神社

二十二社制とは、
国家により神道の様式が変更された最初の出来事です。



この後、神道は明治時代まで、
武士により、民衆により
多種多様な形式に変貌
させられていきました。



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